情報提供

2025/12/13 Saturday 20:32

タンザニア状況アップデート

アフリカ担当の阿部です。

タンザニアでは、オークション買付シーズンも終盤に差し掛かっており
シーズン終盤に近づくにつれて品質が悪化していることを反映し、
多くのロットが売れ残りました。
今週のオークションでも全ロットの半数が売れ残ったようですが
これについては品質の明確な低下にもかかわらず、生産者が引き続き高値を
見込んでいることも示しています。
ディファレンシャルについては軟調で、提示された品質に見合った水準です。
クリスマス休暇前には来週もう一回オークションが予定されており、
今週開催のオークション同様大半はグラインダー向けおよびマイナス品質の
ロットで構成される見込みです。
買付の際にシーズンを意識することの重要さを以前教わりわりましたが、
シーズンピークに買付を決定し原料を確保する重要性も、今回のオークションの
流れをもって改めて実感いたしました。
前回コメントを投稿した際には、選挙による混乱が港の動きに支障をきたし
遅れが出ておりましたが、
現在状況は回復しており、ダルエスサラーム港は通常どおり稼働しています。

2025/12/08 Monday 00:14

独断と偏見の私的ベスト

アフリカエリア担当の鈴木です。

最近飲んだコーヒーの中で、美味しいなと思ったものを完全独断と偏見を交えてご紹介します。

ルワンダのナチュラルです。
最近と書きましたが、正直毎年毎年思っています。

水洗式がメジャーな国で作るナチュラルは熟れ熟れフルーティ系なものも多い中、ルワンダは非常に品のあるフレーバーに凛としたキレの良さと複雑な果実感を感じます。
個人的に激しいフルーティ系は1日に1-2杯で十分ですが、ルワンダのナチュラルは何杯でも胃が受け付けます。それくらい爽やかで優しい口当たりですね。
私が一番感動するのは、このコーヒーの品質が毎年ほとんどブレない所で、買い始めて4-5年程経ちますが毎年プレシップもアライバルも安定しており、とっても優等生です。
もちろん、買付する際に気を配りながら選定を行い、シッパーもそれに応えてしっかり仕事をしてくれている、それに尽きるのですが本当に美味しいです。

実は現在石光商事では販売しておらず、グループ会社のユーエスフーズで販売しております。
ユーエスフーズでは、石光商事では販売していない面白い商品も少量から購入できますので是非ホームページを覗いてみていただけると嬉しいです。

アフリカエリア担当
鈴木


2025/11/25 Tuesday 21:34

飛行機が遅れてます

アジア担当の橋本です。
いま、ベトナム・ダクラク省のバーメトット空港で、出発が2時間遅れるとのアナウンス・・・。冷たくてしっかり甘いココナッツジュースを片手に、キーボードをカタカタと鳴らしながら、この視察の記憶をまとめています。先ほど、初めてロブスタの農園を訪れました。手のひらよりも大きな葉が風に揺れ、読み込んだコーヒー教本のページを思い出しました。その前に立ち寄ったインドネシアでは、景色が変わりつつあります。これまで存在感のあったアメリカのロースターはやや影を潜め、中国のロースターが静かに、しかし確実に買い付けを増やし、相場はじわりと熱を帯びています。一部企業は商流を飛ばしてチェリー買いに挑戦しましたが、粗悪豆を混入され大きく手痛い経験に。結局はコレクター経由に回帰する動きが見られました。為替のうねりが円貨への影響をさらに大きくしそうです。1年先まで固める必要はないかもしれませんが、不安定な局面は当面続くはず。少なくとも半年先まではポジションを持って、舵をしっかり切っておく方が賢明だと感じています。そして明日からは、今話題の中国に行ってきます。私自身、初めての訪問です。すべてを五感で受け止め、できるだけ多くを持ち帰りたいと思います。

2025/11/23 Sunday 20:00

2度目のブラジル

先週までブラジルに行ってきました、笹嶋です。
ブラジルはちょうど夏の入り口で、日中は半袖、長ズボンがちょうどいい、そんな過ごしやすい気候でした。日本はそろそろ冬の気配が濃くなってきましたが、ブラジルの空気は肩の力がふっと抜ける感じで、個人的にはとても快適でした。
とはいえ、生産エリアでは朝晩はまだ少し冷えます。いわゆる「昼夜の寒暖差」をしっかり実感しました。日が昇るとぐっと温度が上がり、陽が落ちると一気にひんやり。作物には良い面もありますが、作物だけでなく人間の体調管理の側面からみるとちょっと困りますよね(笑)

訪問先では、雨がちょうど降った地域もあれば、肥料まきのタイミングに合わせて作業が進んでいるところも。来年に向けた準備が、あちこちで着々と進んでいました。現場では、土の状態や病害虫の警戒、資材の段取りまで、見えない準備が積み重なっています。こういうあまり表には出ないが大事な仕事の裏側も見ることができ、作柄を支えていることを実感しました。
また、いくつかのサプライヤーを回りましたが、農家さんの話では、開花のピークは10月中下旬。私が伺ったタイミングでは、たくさんの小さな果実がつき始めており来年の収穫シーズンに改めて期待が持てることを実感しました。

一方の市場はというと、20日にアメリカの関税撤廃のニュースがあり、短期的な上下はあったものの、思ったほど価格は大きく動かず、全体的にはまだ「様子見」ムード。良いニュースは多いものの、需給のバランスがすぐに変わるわけではない。そんな、少し落ち着いた空気を感じています。

個人的にも、短期で大きく下がることはあまり期待せず、必要なアイテムを足元から着実に確保して参りたいと思います。各アイテムご案内が遅れておりますが、少しずつご案内スタートできればと思っておりますので改めてご検討をいただければ幸いです。

2025/11/14 Friday 17:14

中米の主要生産国についてアップデート

中米&ベトナム担当のパウです。

今週は中米の主要生産国及びベトナムについて簡単に最新情報をアップデートさせて頂きます。

グアテマラ: 東部地域からの初期サンプルの評価を開始しました。全体としてカップ品質は高く、風味の表現が良く、豆の成熟度もしっかりしています。
高温多湿の環境により、病害虫の発生率が高まりました。特に、従来型の管理や予防的対策への投資が限られる農園で、さび病とベリーボーラーの発生率が上昇しました。この不利な気候状況が原因で、生産コストが上昇しました。これらの対応として、農園では肥料や防菌剤、日陰管理などへの支出が増加しました。さらに、農村からの移動に伴う労働力不足が重なり、業界全体の運営コストを一層押し上げました。

弊社のウエウエテナンゴフアンシーの数日前に撮影した写真:画像の確認画像の確認

ホンジュラス: 国立コーヒー協会(IHCAFE)によると、2024/25年産のコーヒーの輸出量は当初の予測より69万袋(60kg)不足し、9月末時点で合計468万7000袋となりました。IHCAFEによると、2025/26年度の収穫量は6.3%増の503万7000袋と予想されています。しかし、他の情報源では536万袋を超える可能性があると予想されています
理想的な気象条件が豆の生育に引き続き有利に働き、収穫量の増加が期待されています。降雨が続いているため、オクシデンテ地方全体で収穫開始が遅れています。収穫は11月中に回復し、12月中旬から2月中旬にかけてピークを迎えると予想されています。

ニカラグア: 最初の収穫が始まり、収穫作業が進行中です。断続的な雨のため、機械式乾燥機を持たない輸出業者ではパーチメント紙の乾燥が遅れています。収穫がまだ早いため、現在、現地価格は高騰しています。11月には生産量が増えるため、価格は安定すると予想されます。

ベトナム: 収穫がまだ2%程度しか終わっていないため生産者は慎重な姿勢を保っており、市場活動は限られています。しかし11月から12月にかけて天候が改善するにつれ、売買は活発化すると予想されます。中央高地地域では最近の降雨により新穀の成熟が遅れており、これらの地域からの供給が鈍いため、地元の価格に圧力がかかっています。依然として大雨が予想されますが、この時期としては異常ではありません。今後数週間で収穫活動が活発化する見込みです。

以上、ご参考になれば幸いです。

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