一杯のコーヒーの価値
というテーマで先日金沢大学で講義してきました。
受講生の感想が届いたのですが、なかなか興味深い内容でした。
やはりほとんどの子はコーヒーが作られる過程、かかる手間暇を
知らなかったようです。そして、コーヒーを選ぶ場合に豆か粉かという
選択肢があることを知らない子もたくさんいました。
やはり私たちはあまりコーヒーを伝えて来なかったのだと思います。
今回の講義を機に、値段や名前だけで商品を選ばない学生さんが
1人でも増えると良いのですが。
石脇
というテーマで先日金沢大学で講義してきました。
受講生の感想が届いたのですが、なかなか興味深い内容でした。
やはりほとんどの子はコーヒーが作られる過程、かかる手間暇を
知らなかったようです。そして、コーヒーを選ぶ場合に豆か粉かという
選択肢があることを知らない子もたくさんいました。
やはり私たちはあまりコーヒーを伝えて来なかったのだと思います。
今回の講義を機に、値段や名前だけで商品を選ばない学生さんが
1人でも増えると良いのですが。
石脇
雑誌「Weeklyぴあ」調査による、5月31日公開の映画の満足度ランキングで、
『おいしいコーヒーの真実』は2位に入ったそうです。→ぴあ
劇場によっては立ち見が出ているところもあり、
上映回数の増加も検討されているとのことです。
多くの方がコーヒーについて真剣に考えるきっかけとなるのではないでしょうか。
私もぜひ早く見たいと思います。
浜田
カフェ・バッハの田口さんのお薦めの淹れ方が新聞で紹介されました。
ドリップは非常に複雑な抽出方法です。このような形でいろいろな例が
紹介されると消費者は自分に合った淹れ方を見つけやすいかもしれません。
詳細はコチラから。
石脇
仕事の中で韓国との接点が徐々に増えつつあるのですが、 やはり日本とは違うようですね。
もうちょっと国民性、コーヒー文化等々について深く知る必要 がありそうです。
一番売れるのは朝らしいです。
記事の詳細はコチラから。
石脇
朝日新聞に萩原珈琲さんの記事が掲載されていました。
実は私がこの業界に興味を持ったきっかけになった珈琲なのですが
記事を読んで、まず価格にびっくりして、その後味にびっくりした
そのときのことを思い出しました。
価格以外の付加価値があることは大変すばらしいことだと思います。
お客様のコーヒーの付加価値づくりのためにこれからもがんばります!
記事はコチラから。
石脇
研究開発室では毎月何十本もの論文を入手し、データベースを構築しています。
その中から今回騒動になっている有機塩素系農薬の消長試験結果に関する論文
を紹介してみます。
Z Lebensm Unters Forsh という有名な論文誌に1984年の179巻に
190?200℃6分間の焙煎で
0.05ppm の γ-BHC
0.007ppmのヘプタクロル代謝物
が検出できなくなることが示されています。
(M. Cetinkaya., et al., Z Lebensm Unters Forsch, 179, 5-8, 1984 )
もちろん私たちも農薬の残留のリスクがあるものについては焙煎豆検査で
なくなることを必ず確認しています。
石脇
セミナーの際にこの話に時間を割きます。
分析している立場からコメントさせていただくとともに
いろいろな質問にもお答えします。
石脇
エチオピアからの農薬検出が続いています。
不安に思われる方のためにここで簡単なリスク評価を
してみたいと思います。
まず最初に認識していただきたいのは「食品衛生法違反
と毒性は別物」であるということです。毒性の評価は
ADIという数値に基づいておこないます。これはその農薬
を一生摂取し続けても問題がない量を表していて、農薬
毎に決まっています。(括弧内は検出最高濃度)
リンデン 0.005mg/kg/day (0.23ppm)
クロルデン 0.0005mg/kg/day (0.03ppm)
ヘプタクロル 0.0001mg/kg/day (0.14ppm)
このところの検出事例のうち一番高濃度(括弧内)のものに
ついて実際にリスク評価してみましょう。
2つの仮定をおきます。
1つは体重50kgの方を想定することです。
もう1つはコーヒー一杯当たり10gを使用するということです。
リンデンの場合は
10×0.23×10^-6×100 / (0.005×10^-3×50) = 0.92%
クロルデン、ヘプタクロルについても同様に計算すると
それぞれ1.2%、28% になります。
つまり、コーヒー一杯あたり一生の安全の目安になる量の
30%にも満たない訳です。30%という量は大きく見えるかも
しれませんが、この計算は「生豆10gをそのまま食べる場合」
の計算になります。実際にそんな人はいませんね。
私たちは焙煎して、粉砕して、抽出してコーヒーを摂取
します。私のところでは焙煎豆での検査もしていますが、
生豆で検出された場合でもそれが焙煎豆に残った事例は
ありません。また、今回検出された有機塩素系農薬は
水に溶けにくいことも知られています。たぶん、万が一
焙煎豆に少量残ったとしても、抽出液中にまで含まれる
ことはないでしょう。
繰り返しになりますが、違法性と安全性は別物です。
今回基準を超えるレベルの検出が続いていますが、
コーヒーの安全性を損なうものではないのです。
お分かりいただけましたか?
石脇