コラム

2009EAFCA(7) 日本の残留農薬問題

2009/03/28 Saturday 17:26

ルワンダに遊びに行ったのか!?(いや違う)

このシリーズの最後は本題のEAFCAでの発表のことを。

 

日本の残留農薬問題をテーマに20分ほどプレゼンしてきました。

会場はこんな感じです。プレゼンの後でさらに質疑応答が20分。

ステージに用意された席に座って会場からの質問に答えました。思った以上に

会場からは日本の対応に対して厳しい意見が出されましたね。もともとしゃべる方も

聴く方も苦手なのですが、独特のクセのあるアフリカ英語でまくし立てられて

とにかく疲れました。何を言っているかよく分からないけど、すごく怒っていることだけは

分かるというとても居心地の悪いひとときでした。

でもこの招待講演、受けてよかったと思っています。日本のポジティブリスト制度のことを

十分に知らない方にいろいろとアドバイス、情報提供などができたから。

 

今、コーヒーでも残留農薬の問題が大きくなっていますが、私個人的には産地側よりも

日本側、私たちのあり方の問題の方が大きいと思っています。少なくとも一方的な被害者

ではありません。

被害者と思い込んでいるだけ。農薬のことを知らずに、知ろうともせずにただいたずらに

怖がっていたらどんなレベルで安全性を確保したって、安心は確保できません。

マスコミの報道、政治家の言動、消費者の反応、いずれも滅茶苦茶なことが多すぎます。

作ってくれる側に厳しい基準を押しつける前にやるべきことはあったんじゃないかな。

でもまだまだ遅くありません。農薬のことをちゃんと知る。その個々の努力の積み重ねが

世の中を変えるはず。

私にもできることはあります。一つは消費者に伝える努力をすること。それから生産者に

情報を提供したり、分析のサポートをしたりすること。

コーヒーは幸せの飲み物。

いつまでもおいしいコーヒーを飲める世の中でないと困りますから。

 

ルワンダ最後の夜は雨季にも関わらず雲一つなくきれいに晴れました。

この日はバレンタインデー。もちろんルワンダにもあります。

パーティー会場から聞こえてくる音楽を聴きながら、美しく輝く南十字星を眺めて

過ごしました。

ルワンダはホントにいいところでした。機会をつくってぜひまた行きたいと思っています。

石脇

2009EAFCA(6) 小学校を訪問しました

2009/03/24 Tuesday 05:55

私はどこの国に行っても、動物園と学校を見に行きます。今回動物をしっかり、

じっくり見せてもらい、さらに小学校の授業も見せてもらいました。

見学させてもらったのはゴリラの棲む山の麓にある小学校。1年生(7歳)の授業を

見せてもらいました。算数の授業。数え方を習っていました。

机のない小さな教室にたくさんの子供たちが肩を寄せあって座る様子は、この国の

貧しさの表れなのかもしれませんが、そこに悲愴感はありません。どの子の目も

とてもきらきらしていてとても美しい!彼らの瞳が翳らないような世の中にして

いかなければならないと強く思います。

石脇

2009EAFCA(5) 野生動物を見てきました?その2?

今回のアフリカ出張、心の中のメインイベントは野生のマウンテンゴリラを

訪ねるトレッキングツアーでした。場所は北部のVolcano国立公園。

山道を歩くこと2時間ちょっと。彼らとの出逢いは突然やってきました。そして、

許された1時間の観察時間はビデオを回し、シャッターを切っているうちに

あっという間に過ぎてしまいました。

 

私がゴリラを眺めていた同じ頃、山の反対側ではルワンダとコンゴの合同軍

による軍事行動があったようです(詳しくはこちら)が、それとは対照的に

ゴリラたちの世界は平和で穏やかです。見習わないと。。。

P.S.

先日の朝日新聞にコンゴ側のゴリラも戦乱をくぐり抜けて、たくましく生きていると

いう記事が載っていました。日本に流れるアフリカのニュースは暗いものばかり。

こんなニュースがもっといっぱい流れればいいのに。

 

石脇

 

2009EAFCA(4) 野生動物を見てきました?その1?

2009/03/12 Thursday 08:09

ルワンダの東部に位置するAkagera国立公園に行ってきました。

アフリカを訪問するのは3回目。にもかかわらず、ほとんど野生動物

におめにかかっていない私ですが、今回はキリン、カバ、シマウマ、

バッファロー、インパラなどたくさん見ることができました。

(同じ車に乗っていたのは全部アフリカ人でしたが、彼らは私に見えて

いない遠くの動物たちまで見えていたようです。。。)

 マサイキリンです。

 こちらはカバ。鼻先しか見えないけど。 

 バッファローの群れに遭遇。左には赤ちゃんもいます。

 こちらはヒトの赤ちゃん。こちらもとても愛らしい。

石脇

アフリカ 苦悩する大陸

2009/03/10 Tuesday 07:32

アフリカの話が続いていますが、ここで一冊本の紹介を。

「アフリカ 苦悩する大陸」 Robert Guest著、伊藤 真訳
東洋経済新報社 2200円+税

アフリカの希望を誰が奪っているのか!経済誌「エコノミスト」

の特派員である著者が深く掘り下げます。

「政府に問題があるから」。そんな絶望的な答えの中にも

微かな光が見えます。私たちはコーヒーを通じて差し込む光を

もっと強く、明るく、恒常的なものにできるはず。

石脇

2009EAFCA(3) コーヒーサファリ

2009/03/06 Friday 06:39

サファリとはスワヒリ語で旅という意味らしいですね。

ルワンダについた翌日から1泊2日でコーヒーを視察するEAFCAの

オプショナルツアー「コーヒーサファリ」に参加しました。

「朝ホテルでピックアップ」となっていましたが、たぶん彼らは私がどこに

泊まっているかしらない・・・慌てて前日の夜にあちこちに電話するはめに

なりました。アフリカで気遣いを求めるのは無理かも。かといってずっと

気を張っていてはものすごく疲れます。「ここを外すとえらいことになる」

それを自分で見極めて、その部分だけ十分に念を押して進めれば

アフリカ生活はとても快適になります。それ以外のことで何かミスがあっても

怒っちゃいけない。そんなところだと思います。

 

ルワンダは長野県2個分くらいの面積の国。西の端、コンゴとの国境になる

キブ湖までそれほど遠くありません。今回は軍用のボートでキブ湖畔に

点在する水洗加工場をいくつか見て回りました。JETRO主催のツアーに

参加の方々とご一緒させていただきました。総勢15名。コーヒーサファリの

最大派閥になりました。

  ←これがそのボート

これまでセスナ、ヘリコプターなどでの視察はありましたが、ボートは初めて。

途中スコールに遭ってずぶ濡れになったりもしましたが、非常に記憶に残る

旅になりました。

 

どこに行っても大歓迎!とても美しく心を揺さぶられる歌と踊りで出迎えて

もらいました(写真は現地からアップロード済み)。

水洗加工場はやや画一化された印象を持ちましたし、プロセス自体に少し

疑問も残りますが、この数年でこの国のコーヒーの品質が改善されたことは

十分に理解できました。

 

この国の子供もとても人なつっこくてかわいいです。車に向かって一生懸命

手を振ってくれます。ふだんは産地での移動中は眠りこけている私ですが

今回はずっとずっと外に向かって手を振っていました。一生分振ったかも。

私はこの国がとても好きになりました。

石脇

2009EAFCA(2) そしてルワンダへ

2009/03/05 Thursday 07:40

エチオピア航空でルワンダへ。

このへんからアフリカらしさがどんどん出てきます。

 

飛行機の便名、出発時刻がいつの間にか何の説明もなく変わっていた。

そしてルートも。なぜかルワンダ経由ウガンダ行きになっていた。

搭乗口がチケットによってバラバラ。どれが正しいのか?聞いても答えも

バラバラ。

挙げ句の果てに先にウガンダに降りてしまった!

結局、昼過ぎに着くはずの飛行機がルワンダに着いたのは夕暮れ時でした。

 

理解できないことが次々と起こります。でもこんなことで怒ってはいけません。

彼らに悪気がないことは少し話せばすぐに分かります。

細かなことにこだわったり、怒ったり、うろたえたりするのは日本人だけなのかも。

石脇

2009EAFCA(1) まずはエチオピアへ

2009/03/04 Wednesday 03:34

今回、EAFCAで日本の残留農薬問題について発表するために

ルワンダまで行ってきたのですが、ドバイから直接入ることができず、

エチオピアに一泊しました。

多くの日本人にとってアフリカはとても遠い国だと思いますが、

一日の仕事を終えて関空に向かい、空港でごはんを食べて、

シャワーを浴びて、エミレーツの中で寝る・・・起きたらもうドバイ。

アフリカはすぐそば。 私にとっては成田経由になる中南米よりも

アフリカへの心の距離はとても近いです。

 

エチオピアでは生前とてもお世話になったYanniさんのお墓参り

に行ってきました。そして動き始めたばかりのECX(Ethiopia

Commodity Exchange)の見学をしてきました。さらにエチオピア

でこれから残留農薬分析に携わる技術者との交流も。

たった一日でしたが、充実の一日でした。

ECXのこと、農薬問題のことについては3月のセミナーでもう少し

詳細な報告をおこなう予定です。

←ECXの光景

石脇

こんなところにもルアックが

「小学2年生」です。

 右のページの左下隅にルアックのことが書いてあります。

ちょっとうれしい。

 石脇

生命輝く大地ルワンダ

2009/03/02 Monday 14:51

昨日の放送をごらんになった方も多いかと思います。

私も見ました!

ルワンダの自然、ルワンダの文化、そこに暮らす人々の優しさや笑顔、

そして時々垣間見る彼らの哀しみまで本当によく表現されていたと

思います。私の感じたルワンダがそこにありました。

私たちが目にするアフリカのニュースは暗い話ばかり。もっとこのような

番組が増えればいいのに。

こちらもぜひごらんください。

石脇

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